2020年4月25日から1か月限定で無料公開されているGACKTさんのこれまでのライブ動画(GACKTさんのYouTubeチャンネルはこちら)、4月26日から見始めて、やぁっと11本全部見ました。ゼーハー。期間内に2周したいと思ってたけど残り10日切ってる……うう、がんばれ俺(もっと別のことをがんばれ)。

『DIABOLOS』が最高だった話を書いた後、残り全部見て、やっぱり全体としては『DIABOLOS』が一番良いのでは?と思いました。うん、なんかバランスがいい。映像として家で見るには一番完成度が高い気がする。GACKTさんがほんと綺麗だし。

でももちろんどのライブもそれぞれに良いので、『DIABOLOS』より後の分を今、2020年に振り返っての覚え書き。

まず時系列を整理しておくと。

『MARS~空からの訪問者』2000年
『Requiem et Reminiscence』2001年
『MOON~下弦の月~』2002年
『MOON~上弦の月~』2003年 ←初参戦
『THE SIXTH DAY & SEVENTH NIGHT』2004年
『DIABOLOS~哀婉の詩と聖夜の涙~』2005年
『DRUG PARTY』2006年
『Requiem et ReminiscenceⅡ』2009年
『BEST OF THE BEST Vol.1』2013年
『LAST MOON~最期ノ月~』2016年
『45th Birthday Concert』2018年 ←行ってない

2006年までは毎年ツアーがあって、その後3年開いて、次4年開いてまた3年開いて。お誕生日コンサートはツアーではないので『LAST MOON』から今年の『KHAOS』まで4年。
嗚呼、毎年GACKTさんに逢えたあの頃……。
(※2010年と2011年にはYFCのツアーがあった。2010年のYFCは良かった!)


☆『DRUG PARTY』☆
期間限定配信の中では唯一のライブハウスツアー。
とにかくGACKTさんがエロい!
DVDには収録されている(はず)ドラムを叩くGACKTさんがCutされてた。
今はなきZepp大阪での公演に参戦したんだけど、開演がかなり遅れたせいで最後までいることができず、せっかく間近なGACKTさんを半分しか楽しめなかった、私の中ではトラウマなライブ。
しかも往路でコンタクトを片方落としていて、GACKTさんが何重にも見えると言うね…。
ああ、タイムスリップしてもう一度ちゃんと最後まで参戦したい! どのライブも全部もう一度、って思うけど、これは特にちゃんと両目コンタクトで帰りの電車を気にせず最後までしっかり楽しみたい。

ほんとにね、もっと元気なうちにもっとたくさんライブハウス参戦したかった。コロナ禍が来る前に。
ホールもアリーナも同じだけど、こんなに密集密接して飛沫を飛ばしあうイベント、ワクチンとか特効薬ができない限り当分無理って気がするものね。ライブハウスでの押し合いへし合いなんてとても……。


☆『ЯRⅡ』☆
公開されてる動画が3時間47分でびっくりするけど、見始めて「なるほどこのテンポか」という冗長感が。全体が長いのはMCのせいだけど、なんか、曲の部分も「ちょっと早送りしようか」という気に。
このツアーには2回参戦したし(2回参戦したのはこれと『LAST MOON』だけ)、その場で生で体感する分には面白かったはずなんだけど……。曲も決して嫌いじゃないんだけど……。
ピアノ弾き語りの『SAYONARA』とか、映像で客観的に見るとすんごい長いよね。前後のピアノソロ、You君とのツインバイオリン、「ああ、この音源が欲しい!」って思ってたし、すごく素敵だけど、映像で見ると長い。

テーマが「戦争」で、陰鬱な印象が濃いのも「早送りしたくなる」要因かなぁ。
後半は今では定番となった「音ゲー」コーナーもあって楽しいけど、前半は暗いもんな。

で。
前半と後半を繋ぐMC。
いや、ほんと、『KHAOS』でさんざん「MC長い」ってネタにされてたのがわかる長さ(^^;) GACKTさんがとっても幸せそうだし現場で観てる分には楽しいけど、客観的に映像としてテレビで観てると「いいからもう歌へ行け」ってなる(笑)。
「Mirror」のコール&レスポンスも長~い。これこそがライブの醍醐味ではあるんだけど。
『Faraway』の最後かな、ダンサーさんパートも長い(これは現場でも「長い」と思った記憶がある)。いちいちが長いんだな、『ЯRⅡ』。
『Flower』からラストの「zeroの最期」まで、やっぱりうるうるしてしまうけれども。

この『ЯRⅡ』の時がソロ10周年で、この時は「GIFT」って形で色々やってはったことを思いだした。だからかツアー本数も60本みたいな過酷なアレで。
20周年は寂しかった……。
長いMCの最後に「10年後、20年後、30年後もジジババパーティやろうぜ!」って言ってはって、これを踏まえての『KHAOS』のジジババパーティ言及だったのかと……。もう『ЯRⅡ』の時には生き続けてくれる気があったんだなぁ(なんか死んじゃいそうな気がしてた。あくまで個人の感想)。

「10年後のジジババパーティ」は『KHAOS』で実現して、2030年、2040年にはまたパーティが開かれるだろうか。それまでなんとか元気でいたい(切実)。

あと、「VISUALIVE」と銘打たれたのは『ЯRⅡ』からっぽいんだけど、それだとファーストとラストしかないことになるよね(^^;) 「VISUALIVE」という言葉を出したのがここで、それまではそういう表現をしてなかったってことなんだろうな。


☆『BEST OF THE BEST』☆
これもMC入り。
『U+K』のGACKTさんが可愛いなぁ。幸せそうで嬉しい。
ファイナルの2日間は映画館でのライブビューイングがあって、客席への呼びかけが「チームジャパン」になってるんだよね、懐かしい。1日目、京都の映画館行ったなぁ。

終盤の怒濤の連続ダンスチューンすごいし本当にGACKTさんが楽しそうで幸せそうでいい笑顔で「やっほー!」言うてて泣ける。(『KHAOS』はこういう成分がほんと足りなかったよね…)

『BOB』はセトリが「WILD」、「MILD」と2種類あって、今回公開されてるツアーファイナルは「XTASY」ということでまた違って、そんで私が持ってるDVDは「Birthdayバージョン」だったりする。
1月に『KHAOS』参戦した後『BOB』のDVD見たんだけど、コメンタリーばかり聞いててほとんど歌聞いてなかったから、「こないだ見たのとはセトリが違う!」っていうの、全然気づかなかった。クレジットのコメンタリーゲストの名前が違うのを見てやっと「あれ!? 私が持ってるの、これじゃない」と気づくという。

ははははは。

いや、でも、つまり今回の無料公開のおかげで初めて「XTASY」を見ることができたわけで、本当に本当にありがたい。一生見ないで終わるところだった。
ありがとう、GACKTさん。


☆『45th Birthday Concert~LAST SONG~』☆
行ってないライブなのでBGVにできるだろうと思ったら過去ライブのVが重ね合わせられる演出でつい見ちゃうジャマイカ。
特にYFCツインボーカル2人が脱いでる映像は持ってないだけに貴重。ツインボーカルYFCの存在意義は当時も今もあんまりわかんないけど。(GACKTさん楽曲原理主義者)

行ってなくてDVDも持ってないライブの方が見られるの嬉しいはずだし、ちゃんと見ようと思ってしかるべきなのに、逆に「これはBGVに」と思うの、我ながら面白いよね。まぁVISUALIVEとは全然違う形式のライブっていうのも大きいけど。
ゲストとか要らないしなー。(GACKTさん原理主義者)

「行きたかったぞ、ちくしょー」って思わされるのが悔しい、っていうのもある。
でも一番大きいのはやっぱり「思い入れがない」ってことで、これは宝塚の映像でもそうだけど、実際に見た舞台は入り込めるけど、初見のものを映像でだけ見るのはどこか「第三者」で、感動しにくい(もちろん作品によっては感動する)。
GACKTさんライブを映像で振り返るのは私にとっては自分の人生(の後半)を振り返るのと近いものがあって、「本当にあったあの時間、あの愛しい記憶」をなぞること、「二度と戻らないあの時」を強制的に召喚する魔法だから、参戦したライブを「BGVとして流す」の難しいんだよなぁ。覚悟して向き合わなきゃいけないもの、タイムスリップ装置。

『ЯRⅡ』が長く感じるのとか、行ってないライブと行ったライブとの距離感の違いとか、改めて「ライブはなまもの」ってことを考えさせられる。

このコロナ禍で、演劇は双方向だ、スポーツは無観客でもできる云々な話が取り沙汰されてるけど、音楽も、ライブと「それを映像で観る」は全然別物の話なんだよなー。
サブスクリプションが普及してCDや単体配信では利益を上げられなくなって、音楽業界にとって「ライブ」が最後の砦みたいになってることとは別に、ただ録音録画された音源を聞くのと「ライブ」はまったく違う体験で、「ライブ」の醍醐味はそこに集ったアーティストと客が同じ時間と空間を共有して、一緒に「場」を創り上げることだから。

あー、ライブ行きたい。


☆『LAST MOON』☆
時系列的にはお誕生日コンサートが最新だけど、やっぱり最後を締めくくるのは「LAST VISUALIVE」ということで。

最後に見ました。
動画の公開もこれだけ5月に入ってから――つまり最後に公開されたしね。

一番最近参戦したライブで(※『KHAOS』は除く)、しかも2回参戦してかなり好きだったはずなのにあんまり覚えてなくてびっくりした。義経秘伝の映像部分は割とよく覚えてるんだけど、肝心のステージのことを……三味線とか烏帽子姿で「斬」とか、アルバムに入ってない曲とか、「あれ?こんなのあったっけ?」的な。無駄に幕間のユウキ先輩の下ネタ覚えてるのにな。

三味線なんか大好物だから、参戦当時はキャーキャー言ってたはずなのにね。
でもたぶん当時はこの三味線の曲が『SIXTH DAY』の冒頭と同じ「泡沫の夢」だって、気づいてなかったんじゃないかな。
他のLIVEと同じく『LAST MOON』もDVD買ったことで満足して見てなかったから、今初めて気づいた。ははは。

それにしてもMARROWコスプレは怖いな~。その後もしばらくアイメイクが濃くて怖い。

MCの「おかーえり!」「ただーいま!」のところは見ててすごくせつなくなった。
これをもう一度やることはあるんだろうか。
GACKTさんに「おかえり」を言える日は来るのか。

「夢の中で 記憶の中で きっとまた逢えるね」という『U+K』の歌詞が本当に刺さる。記憶の中でしか逢えない現実
5月14日に福岡公演の払い戻しの案内が出たけど、チケットは振替公演にそのまま使えるので、行く予定の人は大事に持っていてくださいと。
緊急事態宣言が解除されて、会場の都合さえつけば、振替公演年内にはなんとかできるのかな。GACKTさん自身がなかなか出国&入国できないのでは?と思うけど。日本だけじゃなくマレーシアの制限も色々解除されないと。

福岡公演は2月の28日29日に行われるはずで、そこがツアーファイナルだったんだけど、コロナ禍の前に確か追加公演云々って話が……出てなかったっけ?
こんな状況だし、「ライブやっていい」ってことになったらきっと追加をしてくれると……ハコが押さえられさえすればしてくれると……信じたいけれども、きっとそれ関東公演だろうしなぁ。お金と時間がなんとかなっても、よほど安全にならないと関東まで遠征する気になれないんだけど、ライブビューイングとかあるかな(弱気)。

あとこの『LAST MOON』動画、確か三味線の前に入ってた「義経が烏帽子姿で兄ちゃんとこに拝謁に行く」映像がカットされてた。
収録時間からしてDVDにも入ってないぽい。
ええええっ、あの場面のBGMめっちゃ好きで、DVDでもう一度聞くの楽しみにしてたのに。特典映像とかで収録されてたりする? されてなかったら泣くわ。
(やっぱり映像の印象というか「義経の物語」の記憶が強すぎて、他のステージの印象が薄れちゃってるんだな。単に「昔のことはよく覚えてるのに最近のことは覚えられない」というアレなのかもしれないが)

『義経秘伝Ⅱ』の感想で、「第三章はどうなるのか」って書いてたその「結末」が『LAST MOON』で、義経を救ってくれるのは死んで行った仲間達との出逢いそのもの、「義経の魂が地上での役目を終えて旅立つ時には、きっと義仲や教経や“陰”の魂が迎えに来てくれるのでしょう。」と妄想した通り、魂たちが寄り添い昇天していく演出……。

はぁぁぁぁ。好き

しかし映像に集中したいのに頻繁に客席が映るのでちょっと(だいぶ)イラッとしてしまった。感動して涙ぐんでるお客さんの映像もそりゃ大事だし、「ライブは客も一緒に“場”を作るもの」と言いはしたけど、ここは映像をしっかり見たい。見たい!!!

初期のライブ動画ではそうでもないのに、後になるにつれお客さんがめっちゃ映し出されるようになるの、変化として面白いけど。


☆総括?☆
うん、ほんと、メンバーの入れ替わりとか、You君がどの曲でバイオリンを弾いているかとか、古いのから順に見ていくの面白かったなぁ。
GACKTさん、動画公開本当にありがとうございました。

今さらだけど「GACKTさんやっぱ超絶歌うまい」って思ったし。

あれだけハードなライブなのに途中の生声叫びでも抜群に声出てるし、前後でハァハァ息を切らしてても歌に戻ると声量も音程も表現力も素晴らしくて。

惚れ惚れ。

動画公開が始まった4月25日はGACKTさんがソロ活動を始めた記念日でもあるけど、私がGACKTファンになった記念日でもある。
映画『MOON CHILD』を見に行って、一発でGACKT沼にハマった日。

同じ日なの、運命よねぇ(爆)。

でもほんと、『MOON CHILD』見に行かなかったらたぶん今頃「GACKT? AかBかの部屋に入る人でしょ? なんか豪邸に住んでて筋トレしてる」って言ってたと思う。いや、そもそもそういう番組を見ることもなく、「なんかけったいな人」認識しかしていないかも。

もしもあの日映画を見に行かなかったら、その後の17年、まったく違う人生を歩んでただろうなぁ。いや、まぁ、引きこもり主婦であることはたぶん変わらないけど、横浜アリーナだのさいたまスーパーアリーナだのには行ってないだろうし、GACKTさんの曲にインスパイアされて書いたお話も書いてない、GACKTさんの曲を聴いていた膨大な時間――今こうしてこれを書いている時間も存在しない。

出逢いってすごいよなぁ。

『SIXTH DAY』の冒頭だったか、「今日ここで僕と出会ったことを、いつか思いだしてほしい」というような言葉が出て来るんだけど、「いつか思い出す」どころか、出逢ったことを忘れられるわけない。出逢ってしまった方の道を、もうずっと歩いているんだから。

どれだけ時が流れても 戦い続けた証は残るから――


さて、2周目続き観るか。