「発送は7月下旬」とアナウンスされていた『KHAOS』のDVDが7月16日にもう届いた。



なんか、嬉しいんだけど、複雑な気分だよねぇ。
ほんとだったらこんなに早くリリースされることはなかったんじゃないのかな。
もしかしたらお誕生日に追加公演とかがあって、そのファイナルが映像としてリリースされるはずだったのでは。

ライブのDVDは基本ファイナル公演の模様が収録されるのに、最終日になるはずだった福岡公演が延期になって、行くはずだった人たちがライブを見られないまま、先にDVD(とBlu-ray)が発売になってしまった。

「見られない人たちがいるからこそ早く届けよう」ではあるんだろうけど、「ファイナルじゃない」っていうのがなんかね。
寂しいよね。

煽りが「今日で最後だぞぉぉぉぉぉ!」とかじゃなく、「東京ーーーーーっ!」ってなってるのが、これまでのDVDではあんまり聞かない感じで。

これ、収録はいつの東京なんだろう。
WOWOW中継は2月11日公演だったらしいけど、GACKTさんが「お待たせしました、東京!」って言ってることを考えると東京の初日???

改めてツアー日程を確認すると、東京公演は1/24、25 そして2/10、11、13、14

東京ってそんなにあったのね~。さすが東京、優遇されてるわ~と思ったけど、関東は東京と埼玉だけ、東北や北海道はないわけだから、東日本のファンのほとんどを東京で受けとめないといけないわけよね。
近畿は大阪、京都、神戸で合計6日間。東京埼玉で8日間しかないとも言える。

東京の初日だったとしたら1月24日、まだコロナでツアーが中断してしまうとは思ってなかっただろうけど、DVD用の映像をここで――東京で撮影するっていうのは元から決まっていたのか急遽決まったのか、どっちなんだろう。
「急遽」では準備できないか。コロナ関係なく、東京公演を収録する予定だったのかなぁ。

最後のMCでメンバー変えたことについて言及してるのも、収録を意識してのことなのかと思ったり。
茶々さんやYou君のいないライブ、Sato君やばる君も神威楽園映像に出てくるだけで、やっぱり寂しかったよね。20周年だからってただ集まって今までのおさらいベスト盤みたいな、「20年楽しかったね~」みたいなライブをやっても仕方ないっていうのもわかるけど、改めてこの最後のGACKTさんのMCを聞いても、複雑な想いは残る。

別れたわけではなく、また新たなファミリーが増えたということ。
新しいファミリーは、「これからの10年を一緒に戦える仲間」
その割にはメンバー紹介もなかったじゃん、とかつい思ってしまう。TAKUMI君以外の名前覚えられないし、DVDでもそんなに映ってない感じだよね。You君や茶々さんはいつももっとアップで捉えられていたような。

まぁ、それはそれとして、「これからの10年」って言ってるそばからこの先“ライブ”という形態がどうなるのかわからなくなってしまって、なんかほんとにねぇ。
せっかくGACKTさんが「これから」を語ってくれているのに、途中の映像でも「声がなくなるまで歌い続ける」と言ってくれているのに、延期になった福岡公演をいつ開催できるかもわからなくて。

はぁ…。

この間これまでのライブ映像を立て続けに見た時も思ったけど、『KHAOS』はたった半年前(2月収録ならまだ半年経ってない)だよ。半年前はこんなに密で、こんなに叫びまくっていたのに。

たった半年で、世界はすっかり変わってしまった。

途中の映像で、「GACKTのライブに来て、自分の殻を破れないなんて。思いきり叫べないなんて」みたいな話が出て来るんだけど、マスクして大人しく拍手するだけなんて、やっぱりライブじゃないもんなぁ。一緒に歌って、叫んで、想いを声にして“魂の交流”をする。
人の目とか気にしないで、思いきり大声を出す。
普段あんなに声を出すことなんてないもんね。
ライブ中の自分を録画とかして後で冷静に見たらきっと自分でもドン引きすると思うんだけど、そうであってこその「自分の殻を破る」なわけで。

「最初は声を出せない子でも」――たぶん、初めて参戦したライブでも私は最初から叫んでた気がするなぁ。
同じ阿呆なら叫ばにゃ損損♪

あー、ほんとにどうなるんだろう。ワクチンが開発されるまで叫びまくるライブなんて無理だよね。座席を空けてもみんなで叫んで飛沫飛ばしまくったら意味ないもんな。
そして「ワクチンが開発される」ことなんてあるのか。
有効なワクチンや重症化を防ぐ特効薬が開発されたとしても、それがみんなに行き渡るまではかなりの時間がかかるだろう。

「これからの10年」、そして「歌い続ける」と言ってくれる一方で、GACKTさんは常に「ボクがいなくなっても」という話をする。たとえ消えてしまっても、いつもそばにいるからと。

エンドクレジットに流れるのは『Stay The Ride Alive』で、これがまた本当に刺さる。「もう二度と逢えないとしても」……。

いつだって、「これが最後」という覚悟は必要なんだ。
ライブが再開されたからって、自分が行けるとは限らないんだからなぁ。うう。


Blu-rayじゃなくDVDなのに映像がとてもきれい。昔のDVDを見返した後だからよけいきれいに見える。機材だったり、もともとの映像の質が上がってるんだろうな。

今回特典映像はない代わり、全曲を収めたライブCDがついてて、これはほんと嬉しい。DVDはなかなか見られない(見ると他のことが何もできない)けど、音源だけならいつでも流しておける。
2曲を合体させた『情熱のGraffiti』、マイケルジャクソン風のアレンジがほどこされた『Lu:na』、ここでしか聞けない曲たち。もちろん煽りもライブならではだし、20周年の――2020年のGACKTさんの歌声だ。

なんせ『罪の継承』以来新しい音源が出てない
あれ2017年の3月だよ。もう丸3年経ったよ、GACKTさん!!!

『KHAOS』で『罪の継承』やってくれるかと思ったんだけどな。聞けなくて残念だった。

オリジナルフルアルバムなんてぜーたくは言わないから、新曲出ないかな。逢えなくても、歌だけでも。