12月の滋賀の空

あっという間に2016年も12月。
どころか、もうあと3日で終わりやんけ!という怖ろしさ。
年を取ると時の経つスピードがどんどん速くなる、というのはよく言われることだけど本当に今年もあっという間に終わってしまったなぁ。ろくに大掃除してないけどまぁいいか……。

てなわけで。12月の空。
写真フォルダを覗いてみるとやたらに朝の写真がある。
朝起きた時はまだ日が昇っていなくて、しばらくして窓の外を見るといい感じに夜明け。つい同じような写真を毎朝撮ってしまうことに。
でももちろん一枚も同じものはない。明るさも雲の様子も空の青さも。
夜明けは遅く、日暮れは早い。
午後4時半にはもう夕空。うっかりしていると撮り忘れる。

昼は短いけれど晴れれば空が美しいのも冬の特権。

午後3時、月が見える。(探してみよう。かすかに写ってる)

冬至だった12月21日、滋賀は前夜からの霧が晴れないどころかほぼ1日中霧。ずっと霧。異世界に行けそうだった。
朝の6時半と7時半。
ベランダに出るとミストシャワーの中にいるみたい。
霧の日って天気予報では「晴れ」って出るんだよね。
予報的には確か1日晴れだったんだけど、一時的に霧が薄くなっても空はどんより暗くて陽射しはまるでない。

「霧で始まる日」という佐々木淳子さんの短篇を思い出す。あるいは、ドラマ「熱海の捜査官」。霧の中へ消えていくバス。生死の“ライン”を超えていく……。

先月も霧の深い日があったけど、もしかして滋賀って霧が多いのかな? 最近になって増えてるのかな。大阪に住んでいた頃は霧なんて知らなかった気がする。

ふるさとは遠きにありて

息子ちゃんが受験でお正月は慌ただしいので、新年を待たず冬休み入ってすぐ帰省しました。私が結婚した後両親が引っ越してしまったので帰省と言っても育った街では全然なく。
見知らぬ街。

母と二人で近所を散歩。住まいは三田市だけどちょっと歩くとすぐ神戸市になる。こののどかな広い空も神戸市北区。神戸ヤバい。広い。

もともと母は神戸市東灘区育ち。神戸を離れて五十年近く、思いがけず再び近所で神戸市のマークを見かけることに。
昔――私が社会人になってすぐくらいの頃、母が「自分の育ったあたりを見に行きたい」と言って神戸に行ったことがあった。母が住んでいた頃とは当然すっかり様変わりしてしまった街。
その時は、母が神戸を懐かしむのが少しさみしかった。私にとって神戸は見知らぬ街だから。

今、私は自分が育った街池田を懐かしんでる。息子ちゃんにとっては見知らぬ街。婚家の誰も知らない街。私だけのふるさと。

母と一緒に散歩して目にする三田の風景も、いずれ大切な記憶になるのだろうけれど。

それでは皆さま、良いお年を。