3年前、goatブログの方で『「思い出のメロディー」考』という記事を書いた。

その最初の一文は「思い出のメロディーはいつ“私たちのもの”になるのだろう」だったのだけれど、“私たちのもの”もへったくれもなく、ただの“うたコンスペシャル”になってしまったなぁ、と今年の「思い出のメロディー」を見て思った。

たぶんスタッフもおんなじなんだろうし、そもそも「うたコン」自体が“「プチ思い出のメロディー」を毎週やってる”みたいな番組ではあるので、その拡大版が「本家思い出のメロディー」になっても不思議はないと言えばない。

今回出かけてて、ちゃんと見たのは途中から。
元フィンガー5の晃くんやイルカにのった中年・城みちる氏、飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで飛んで回る円広志氏、といった「オリジナル歌手による思い出のメロディー」部分が流し見になってしまったので、よけいに「うたコンお馴染みメンバーによる懐メロカバー番組」感が強かったんだろう。

ちなみに「思い出のメロディー」の公式サイトはこちら。毎年同じアドレスで上書きされるみたいなので出演者をメモると

丘みどり
上條恒彦
小林幸子
佐藤勝利(Sexy Zone)
ジェジュン
島津亜矢
純烈
城みちる
千賀健永(Kis-My-Ft2)
鶴岡雅義
天童よしみ
中島健人(Sexy Zone)
二階堂高嗣(Kis-My-Ft2)
氷川きよし
二葉百合子
円広志
森昌子

加えてスペシャルゲストに藤岡弘、。司会は東山紀之&小野文惠アナでヒガシはもちろん歌手要員でもある。

っていうか、ヒガシ率いるジャニーズメンバーでのメドレーが今年のハイライトだった感じ。ジャニーさんの逝去もあったことだし。

フォーリーブスの曲と「仮面舞踏会(1985年)」「君だけに(1987年)」は昭和の作品。少年隊の曲、どれも好きだったし、ここだけ見ると「俺たちのもの」っぽいんだけど、バックで踊ってるのがSexy ZoneやKis-My-Ft2の若い子(※おばさんにはもはや個々の区別がつかない…)だったので「俺たち」を素っ飛ばしてしまった感あった。

「アンダルシアに憧れて」は1989年。平成元年だからこれもほぼ昭和の楽曲だったんだな(もうちょっと最近な気がしてた…)。沖仁さんのフラメンコギター贅沢だったし、踊るヒガシは格好良かったけど、マッチのあの独特の歌唱に比べると歌が普通で、「マッチは必ずしもうまいわけじゃないけどあれはあれで味だったんだなぁ」と思ったりした。

あと、「マッチ、死んだり引退したわけでもないのに出てこないんだな」とか。

かつて“ばたやん”こと田端義夫さんが「自分は現役の歌手だから懐メロ番組には出ない」と言って、長いこと「思い出のメロディー」含めその手の番組には出演なさってなかったんだけど、すでにヒットから30年以上の年月が経っても、たとえば聖子ちゃんが「思い出のメロディー」で「青い珊瑚礁」を歌う、なんてのはまぁまだしばらくはないんだろう。

「思い出のメロディー考」でも書いたとおり、私にとっては「思い出のメロディー」は「昭和歌謡の名曲を聞く番組」だったので、それはそれでいいというか、年を取った聖子ちゃんやジュリーや明菜に出てほしいのかどうか、微妙なところである。

この間民放の大型特別音楽番組でランちゃんが一人キャンディーズ復活してたけど、うん、やっぱり微妙だったなぁ。すごく見たい(聞きたい)かと言うとそうでもなかった……。

ヒガシが最後「セクシーサンキュー!」とか言って終わったのもなんか「うたコン」ぽい(「思い出のメロディー」ぽくない)と思ったんだけど、そもそも1時間20分しかないのがただの「うたコンスペシャル」ぽかった。

去年は2時間半あったらしい(自分のTwilogで確認した)。
なんで今年はそんなに短くなってしまったんだろう。
去年の視聴率が悪かったのかな。

あと、今年の「思い出のメロディー」は生放送じゃなかった

去年が生放送だったかどうかはTwilogを見ても残念ながらわからない。
おととし、2017年はNHK公式のPR動画を引用したツイに“「夏の紅白」と呼ばれる生放送歌謡番組”とあるから、生放送だったはず。

goatに記事を書いた2016年は収録放送なのだけど、これは「リオ五輪中継による放送体制のため」らしく、オリンピックの年はいつも(少なくとも2012年と2008年は)収録らしい。
(何でもTwitterに書いておくと後からTwilogで検索できてほんと便利)

今ググったら去年も収録だったようだ。来年はオリンピックの年だから当然収録なんだろうし、そもそも「思い出のメロディー」という番組は放送されないかもな。


2019年の「思い出のメロディー」で一番心に残った歌唱は二葉百合子さんの「岸壁の母」でした。二葉さん今年で88歳なのだとか。見事なお歌でした。
(そしてつい「88歳の聖子ちゃんの“青い珊瑚礁”を聞きたいだろうか?」と考えてしまうひゅうがであった、まる)