そらでーす


うらでーす。
って、あれ、並びが逆じゃないか?


そら:たまには私が最初に名乗ったっていいじゃなーい。

うら:でもおめぇが先だと「そららかなうら」になっちゃうぜ。

そら:ならないよ!(笑)
漫才コンビじゃあるまいし、「並び」とか「立ち位置」とかないから!

うら:(俺たち漫才コンビじゃなかったのか、知らなかった…)

そら:ところでね、この間の記事で私たち、顔しかお見せできなかったでしょ?
二人の全身が見たいな~ってリクエストが来てるの。

うら:え? リクエスト? ほんとかよ。

そら:嘘。

うら:嘘(´・ω・`)

そら:とにかく全身を見てもらいたいの、私が。顔だけなんてつまんないじゃな~い。

うら:うん、まぁ、いいけどよ。見せたいなら見せれば。

そら:うらちゃんも一緒によ。

うら:俺? 俺はいいだろ、別に。

そら:だぁめ。行くわよ、せーの! どん!

(上からみたうらそら)

うら:いや、これどの辺に需要あるの。
てか虎よりカメの方がでかいっていうな。

そら:そーなのよねー。実はとっても小さい私。体長18センチぐらいしかないの。でもそこが可愛いでしょ。

うら:自分で言う。
ちなみに俺の“売り”は1,500円だったことだな。

(うらちゃん千五百円也)

そら:普通取るよね、これ。付けっぱなしなのさすがひゅうがさん…。

うら:うちにいるぬいぐるみ達の中で値札付きっぱなしなのは俺だけだぜ、えっへん。

そら:うち、そんなにぬいぐるみいないのに、水族館系多いよね。うらちゃんもカメだし。

うら:そうだな。カレイとかいるよな。

(カレイ?ヒラメ?)

そら:え、カレイじゃなくてヒラメさんでしょ?「左ヒラメに右カレイ」じゃ。

うら:え、そうなのか!? 俺ぁずっとカレイだとばかり…。

そら:もう、おんなじ海の仲間なのに間違えちゃダメだよ。じゃあこの二人はわかる?

(異種格闘技中)

うら:ジュ、ジュゴンとセイウチ…?(だと思ってたけど)

そら:たぶん正解。

うら:たぶん!?

そら:だってひゅうがさんが覚えてないんだもーん。
だから本人たちも自分が何ものか知らないのよね。ぬいぐるみってほら、持ち主さんが呼びかけてくれて初めてちゃんと自我を持つじゃない?
もしひゅうがさんが「イルカ」と「トド」って呼んだら二人はイルカとトドになっちゃう。

うら:俺、わかりやすくカメで良かった……。

そら:でもカメにもほんとは色々あるじゃない。ウミガメとかミドリガメ(正式名称ミシシッピアカミミガメ)とか。

うら:いや、俺は、ただの、ぬいぐるみのカメ。日本人が「亀」と言われて思い浮かべる一般的で本質的な表象つまりイデアを具現化した――(何言ってるか自分でもわからない)。

そら:つ、次行こっか。

(あえてお腹を見せます。あえて)

そら:この子は大丈夫、間違いなくビワコオオナマズよ! 琵琶湖博物館謹製!

うら:「琵琶湖・淀川水系のみに生息する日本固有種」なんだよな。でもこの夏、琵琶湖博物館にはバイカルアザラシが来ちまって、ぬいぐるみコーナーもすっかり…。

そら:だ、大丈夫よ、まだビワコオオナマズのぬいぐるみだってたくさんあるはずよ! 知らないけど!

うら:ま、しょうがねーさ。
ぬいぐるみも世につれ世はぬいぐるみにつれ。

そら:よくわかんないけどとりあえず今日はこの辺で。また近いうちにお逢いしましょう~(^o^)ノ

(いちゃいちゃするうらそら)

うら:いや、してねーから。